ONAKAMAの現状~大丈夫か、ブルエン!
「バンドマンみんなお仲間になんなきゃいけない時代」
これは2016年にオーラル・ブルエン・フォーリミの3組が集結して行われた3マンイベント「ONAKAMA 2016」についてのインタビューで、フォーリミのGEN(Vo.Ba)が放った言葉である。
個々に活動していたバンドマンが2011年の東日本大震災以降、自分たちにできることはないかといった具合に互いに手を取り合いイベントを企画するようになった気がする。
東北ライブハウス大作戦、東日本大作戦番外編などの被災地の復興を祈る取り組みや、SiM・coldrain・HEY-SMITHの合同企画「TRIPLE AXE」など様々である。
ファンとしてはステージ上で大好きなバンド同士の共演を観れることはうれしいし、多様化した音楽文化のなかで個を発信していくには適していると思う。(Youtuberがコラボ企画で互いの登録者を行き来させる感じ)
で、改めて「ONAKAMA」
THE ORAL CIGARETTES・04 Limited Sazabys・BLUE ENCOUNTの3組からなるもので、企画の名前がONAKAMAであったが3組の総称もそう呼ばれている。
フェスのタイムテーブルが発表されると「お!2日目はONAKAMAが揃ってるぞ!」といった感じで盛り上がったりもする。(今年のTRIPLE AXEはこれを自発的にやろうとしている)
ブルエン最近どう・・・?
最近の「ONAKAMA」の活躍
2016年の夏に行われた3組による合同企画「ONAKAMA」以降、それぞれ自分たちが目指すべき目標へ向かって邁進してきたように思う。
2016年
- 11月16日、6th Single「5150」をリリース。初めてオリコン週間初登場TOP10入り
2017年
2018年
- 2月15日、大阪城ホールにて初のワンマンライブを敢行。
- 2月16日、「ReI project」始動。「ReI」をリリース。専用サイトにて、無償での提供となる。
- 6月13日、4th Album「Kisses and Kills」をリリース。オリコン週間アルバムチャートで、1位を獲得。
2019年には初の横アリ公演を成功させ、9月には野外ワンマンを控えている。独自の世界観を音楽だけでなくファッションや映像など様々なカルチャーを巻き込んで展開している。
2017年
- 2月11日、初の日本武道館公演となる「04 Limited Sazabys 2017.2.11 LIVE AT NIPPON BUDOKAN」を開催。
- 4月1日~4月2日、第2回目となる「YON FES 2017」を開催。
- 11月16日~2018年1月26日、「Squall tour」を全国各地にて開催。
2018年
- 4月7日~4月8日、第3回目となる「YON FES 2018」を開催。
- 4月29日、5月5日、5月11日、結成10周年記念の初の東名阪アリーナツアー「04 Limited Sazabys 10th Anniversary Live」を、それぞれ横浜アリーナ(神奈川県)、日本ガイシホール(愛知県)、大阪城ホール(大阪府)にて開催。
- 9月9日、AIR JAM 2018に出演。トリ前を務める。
- 10月10日、3rd Album「SOIL」をリリース。週間オリコンチャートで、2位を獲得。
- 10月16日~2019年2月21日、「SOIL tour 2019」を全国36か所にて開催。
ライブハウスを主戦場にしていながらも、野外フェスの主催や武道館ライブ・アリーナツアーなど活躍の幅は広い。憧れのAIR JAMへの出演を果たしメロコア界に新たなムーブメントをつくっている。
2016年にBLUE ENCOUNT LIVE<LIVER'S 武道館>、2017年にはTOUR2017 break"THE END"で幕張メッセ公演を行っており活躍はしているものの、セールス面でいうとシングルは「さよなら」25位、「VS」15位、「FREEDOM」22位であり、アルバムは「THE END」7位、「VECTOR」6位といった感じでいまいち振るわない結果となっている。
熱い男、田邊俊一が織りなすブルエンのライブは好きなのだが
こうして比較してしまうと、ブルエンにもっと光を・・・
名盤の予感『SICK(S)』、ブルエンの逆襲が始まる!
そんなブルエンが6月5日にリリースを控えるミニ・アルバム『SICK(S)』
これがヤバイ予感しかしないのである。
え、めちゃくちゃかっこいいですよね?
曲の雰囲気も「もっと光を」や「DAY×DAY」のころを思い出させますよね!
まだリリースを6月に控えているため全6曲中の1曲「ハウリングダイバー」しか公開されていないのだがすでにこの破壊力である。
逆境からの挑戦など聴く人の背中を思いっきり押してくれるような、そんなブルエンが持っている武器を最大限に生かした曲だと思う。
❝【田邊駿一(Vo・G)コメント】
自信を持って言えます
今までで一番カッコいい
アルバムできました
「カッコいい=SICK」な曲がたくさんできたので
「SICK」に複数形の(S)をつけることで
「SICK(S)」
6曲入りという「SIX」の意味もかかってます
この6曲を作るために、
バンドをやってきたんだと思います
そして、この6曲のような存在を作るために、
これからもバンドをやっていくんだと思います
ライブの現場でも
あなたのイヤホンの中でも
この曲たちはきっと大切な存在になってくれるはず❞(一部抜粋)
このコメントから読み取れるのは「迷いからの脱却と圧倒的な自信」。おそらく田邊は今自分がおかれている状況、BLUE ENCOUNTというバンドの目の前にそびえる壁について悩む時期があったのだろう。ブルエンというバンドが目指すべきものがなんなのかを。
ハウリングダイバー
周囲から言われるいろんな言葉が雑音の様に鳴り響く中、本当の自分とは何なのか自己の深淵へと潜り込み向かい合うのだ。そしてハウるのだ、叫び声をあげろ。
曲の冒頭の歌詞はこうだ
「最大限で吠えろよ さあほら 本当の君が始まる」
ここから本当の君が始まるし、本当のブルエンが始まるのである。
余談ではあるが、back numberの曲に「エキシビジョンデスマッチ」という曲がある。
ボーカルの清水は「悩める後輩へのアンサーソング、応援歌みたいなもの」と語っていて、実はこれブルエン・田邊へ向けた曲なのではないかと勝手に妄想している。
清水依与吏と田邊駿一の関係性や、「ハウリングダイバー」と「エキシビジョンデスマッチ」の歌詞を見比べたりするとにやけてしまう。