アジカンの「dororo」がえぐい件
最近のアジカンは・・・
4人組ロックバンド ASIAN KUNG-FU GENERATION
通称「アジカン」
消してええええええええええええ!!!!!!
リライトしてえええええええええ!!!!!!
でおなじみですよね。
Asian Kung-Fu Generation - Rewrite (Video Clip)
アジカンの楽曲の特徴は「聴きやすく、飽きさせない」
ゴッチの脱力感ある歌声も相まってなんとなーくで聴き流してしまいそうなのだが、なんだか耳に残ってしまう感じがくせになりついついまた聴いてしまう。
ライブもめちゃくちゃかっこいい!
フェスなんかでアジカンがトリで出てくると大御所感半端ないけど、ライブが始まってしまえば親戚のおじさんみたいなとっつきやすいバンドである。
最近のバンドに多い一体感で楽しむというよりは、一人一人が好きなノリで楽しむのがアジカン流である。(ゴッチのくねくねダンスが好き)
前述した通り「リライト」は誰しもが知っているアジカンの代表曲である。
(「リライト」が収録されている『ソルファ』は2016年に再録されており、我々が聴きなじみのある「リライト」はアップデートされている。)
そんなアジカンとどうやって出会ったかというとアニメの主題歌ということが多いのではないだろうか。
『NARUTO』『BLEACH』『鋼の錬金術師』などなど誰もが一度は聞いたことあるようなビックタイトルのタイアップを数多くこなしている。
そういった曲でアジカンファンになった人からすると最近のアジカンはなんだか隠居してしまった感が否めないのだ。
昔の様に疾走感ある曲でわくわくするというよりかは、ゆったりとした曲に身を任せる感じ。音にかなりのこだわりがあるので聴いてて耳は幸せなんですよね。
この流れは『Wonder Future』からきてると思う。(中村佑介がジャケットを担当していないことから様々な憶測がされた1枚)
「邦ロックのメインは若い世代に任せたから、おじさんたちはおじさんたちが好きな音楽やってるね。」みたいな。
アジカン、おじさんかもしれないがワクワクさせてくれ!!!
新曲「dororo」
あ、はい。めっちゃワクワクしました。おじさんって言ってすみません。
ASIAN KUNG FU GENERATION - Dororo (Music Video) Short Ver. | Dororo Opening 2
そうなんですよね。
新曲の「dororo」がものすごくかっこいい!
タイトル通りこの曲はTVアニメ「どろろ」の主題歌に起用されている。
いちおう完結の形はとっているものの陰惨な舞台設定や掲載雑誌の移籍などの理由で最終話が「え???」という感じなのである・・・
そんな「どろろ」が50年ぶりにアニメ化されたのだ。
現代版「どろろ」という感じで原作のいいところを残しつつ今に受け入れやすい形で描かれている。
未見の方はぜひ!
(ちなみに2007年に妻夫木聡、柴咲コウのダブル主演で実写映画化されている。ヒットしたことを受け「2」「3」の制作が発表されたのに実現しなかったんですよね・・・「どろろ」には未完の呪いでもかかっているのでしょうか。)
「どろろ」の話はこの辺にして「dororo」の話を。
この曲いいですよね。
「どろろ」の世界観に合ったえぐみがあるし、なんといっても疾走感。
やっぱアニメのタイアップをやると本領発揮って感じ。
アジカンの中には長年培ったアニソンのメソッドなるものがある気がする。
アニメのタイアップとなるとOPの1分半や2分にアニメの世界観や曲の魅力を詰め込む必要がある。だからこその疾走感なのだと思う。
決してアニソンだけがアジカンの魅力ではないがイメージの1つとしてあると思う。
前述したアニソンから入った人には「やっぱアジカンだわ」となるし、往年のファンからしたら「まだこんな曲描けるのか」と再確認できる。
ではアジカンは古い事だけをやったのかと言えばそうではない。
このシングルは両A面シングルなのである。
もう一曲は「解放区」
これが新しいのだ。
前半にはこれぞ王道のアジカンといえるポップ・ロックが。
後半は急に詩の朗読になり、最後は「解放区! フリーダム!」の大合唱になって終わる。
これって失敗する可能性が高い大胆なアイデアなのだが、巧みな構成と細部へのこだわりによって見事に大成功している。
ただただこれまで通りのアジカンをやるだけではなく、新しい事にも常に挑戦している。大御所のアジカンの実力が、「解放区」のような挑戦的な曲で証明されるというのはとても素晴らしいことだと思う。
まとめ
『dororo/解放区』は昔のアジカンと今のアジカンが混在する素晴らしい1枚である。
アジカンのアニソンが好きな人は「dororo」を
アジカンの新たな挑戦が聴きたい人は「解放区」を
1枚通して聴けばアジカンというバンドの魅力を再発見することができるだろう。
JAPAN JAMではアジカンのグッズがなぜか爆売れしてたみたいなので、アジカンにはぜひおじさんバンドとしてまだまだ頑張ってほしい。
一生聴いていたいバンドだ。