rockinonman’s diary

邦ロックを中心にカルチャーを多角的に分析し発信しています。1人でも多くの方に面白いと思ってもらえるように頑張ります!

タワレコは2020年まで潰れない説

CDが売れない世の中

「CDが売れなくなって音楽業界がやばい。」

そんなことが言われ始めたのはいつからだろう。

 

定額制音楽ストリーミング配信サービスを使えば、何千何万という音楽を楽しむことができる。わざわざお店に足を運んでCDを購入し、手に入れたCDを自宅に持ち帰り、PCに取り込んでウォークマンに移さなくていいのだ。

 

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さらにYoutubeが「Youtube Music」をはじめたことによってYouTube上で消費される音楽の収益について整いつつある。

Youtubeと音楽産業はもう憎みあう相手ではないのだ。

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違法アップロードなどまだまだ解決すべき課題はあるが、以前とは変わってきているということは明らかだ。

これではますますCDは売れないだろう・・・

 

CDショップはつぶれてしまうのか?

 

人びとがCDを買わなくなった時代にCDショップの需要はあるのだろうか。

 

Apple MusicやSpotifyなどのストリーミングサービスで音楽を聴く、Youtubeにあがってる公式ミュージックビデオを見るといった感じでほとんどがスマホで完結してしまう。

 

世界的に見ても街中に大型CDショップがあるのは珍しいことだ。日本のCDショップはどんな役割を担っているのだろう。

 

「NO MUSIC NO LIFE」でお馴染みのタワーレコード

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渋谷のタワーレコードに行ったことがある人なら分かるだろうがとにかくでかい!

店の中に入ると無数のCDが所狭しと並んでいるわけで、音楽好きにはたまらない空間である。

 

しかし、2階に上がってみるとどうだろう

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そう、カフェがある。

カフェである。

 

CD以外を売るタワレコ

いやいや、タワレコがスター◯ックスになってしまった訳ではない。

アーティストのCDリリースなどに合わせてオリジナルメニューを提供したり、店内でライブ映像を流したりしているのだ。

 

このような催しはアーティストのファンにとってはたまらないものであり、CDをフラゲしに来たついでにカフェに寄ってみようかみたいなことがある。(その逆もまた然り)

 

さらにタワレコはCDだけを売っていると思いきや書籍や衣類なども販売している。最近は執筆活動をするアーティストが増えたし、音楽とファッションの親和性がまた高まりつつあるからだ。

 

こうして考えるとタワレコはCDを買うだけでなく音楽を体感する場所のように思えてきた。

 

なるほど。

CDが売れないなら、音楽を売ればいい。

 

アイドルグループ、◯がCDショップを救う!

 

「いやいや、それでもCDを買う人はいるはずだ!」と思い、オリコンが発表した「第51回オリコン年間ランキング 2018」を見てみたら意外な結果が・・・

 

年間シングルランキング

1位 『Teacher Teacher』 AKB48 1,819,237枚

2位 『センチメンタルトレイン』 AKB48  1,471,958枚

3位 『シンクロ二シティ』 乃木坂46 1,306,247枚

 

年間アルバムランキング

1位 『Finally』 安室奈美恵 638,939枚

2位 『僕たちは、あの日の夜明けを知っている』 AKB48 611,056枚

3位 『海のoh,Yeah!!』 サザンオールスターズ 562,392枚

 

年間シングルランキングと年間アルバムランキングだけを見ると「やはりAKB48は強いなぁ」「それなりにCDは売れてるじゃん」で終わってしまうのだが、肝心なのは「年間DVDランキング」である。

 

年間DVDランキング

1位 『namie amuro Final Tour 2018~Finally~』 安室奈美恵 945,053枚

2位 『Hey!Say!JUMP I/Oth Aniversary Tour2017-2018』 Hey!Say!JUMP 366,373枚

3位 『ARASHI LIVE TOUR 2017-2018 「untitled」』 嵐 342,790枚

 

安室奈美恵、えぐい。

945,053枚も売り上げてるとかすごすぎる。

 

枚数でいえばシングルランキング1位のAKB48の方が多いのだが、DVDは1枚あたりの単価が高いので金額にすると、、、

 

8,800円(通常版)×945,053枚=8,316,466,400円

 

83億円て、、カルロス・ゴーンか!

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先送り報酬80億円を不記載 ゴーン元会長、報告書に: 日本経済新聞

 

これだけの売上を記録したのはもちろん安室奈美恵の引退ライブが収録されているからだ。

 

普段どんなにCDが売れなくても、アーティスト一人がこんなにもDVDを売ってしまうのだからCDショップもウハウハである。

 

となると2020年をもって大物アーティストが活動休止に入る訳だが、、、

チケット争奪戦が繰り広げられた嵐のライブDVDはどれほど売れるのだろうか。

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嵐の活動休止がありがたい事だと言いたい訳では無い。影響力を持つアーティストはいるということだ。

 

一瞬、一瞬を切り取って「音楽業界がやばい」と言うことは簡単であるが、長い目で見れば意外とそんなことないのではないだろうか。

 

音楽を、アーティストを愛する人はいる。

「NO MUSIC NO LIFE」なのである。

(とは言ってもCDは売れてないんだけどね…)