『MAGIC』は本当にback numberのアルバムなのか?
back numberの様子がおかしいぞ…
「恋愛ソングといえば」でお馴染みのback number。
彼らが3年3ヶ月ぶりに世に放つオリジナル・アルバム『MAGIC』を聴いて思ったことが…
《恋愛ソングが少ない!!!!!!!》
back numberのアルバムといえばこれでもかと言うほど恋愛にまつわる歌が収録されており、常人であれば恋愛ソング胃もたれを起こすこと間違いなしなのだ。
しかし、なぜか今回のアルバムに関していえば従来のback numberらしい恋愛ソング盛モリのアルバムではないのである。
いや、確かに「オールドファッション」や「 HAPPY BIRTHDAY」といったドラマの主題歌として書き下ろされた恋愛ソングももちろんある。
新曲となる「雨と僕の話」は恋愛が終わったという無慈悲な事実を雨を用いた巧みな情景描写で歌っている。(これまでの曲とは違い、相手の女性の顔がほとんど見えてこない究極の失恋ソングでありこれまた素晴らしいのだが…)
だがしかし!
1曲目の「最深部」から始まり「 あかるいよるに」、「 ARTIST」、「ロンリネス 」、「 エキシビジョンデスマッチ」、「 monaural fantasy」、そして最後の「大不正解 」、、、
12曲中の7曲が恋愛以外を歌っている。
back numberはついに元カノのことが吹っ切れて恋愛を歌わなくなってしまったのか…
そもそもback numberは恋愛を歌ってたのか
いや、これに関しては間違いなく彼らは恋愛を歌っていた。ベストアルバム『アンコール』を聴いてもわかるように様々な恋愛を歌ってきた。
「花束」では恋人同士の不安を会話形式で巧みに描き、曲の最後を「僕は君が好きだよ」という究極的な愛の言葉で締めくくった。
「高嶺の花子さん」では、どうせ僕なんか君の花子さんへの想いを脳内の世界だけで描き、何一つ行動を起こさないという恋愛ソングの新たな境地に至った。
愛する人への想いが変わらないまま終わる恋愛を<青いまま枯れてゆく>と表現したのは「ハッピーエンド」。
back number - 「ハッピーエンド」Music Video
恋愛の始まりや終わり、そもそも恋愛に踏み込めていない状況
清水依与吏の曲は多くの人の共感を生んできた。
でも、back numberが恋愛だけを歌ってきたかと言えば答えは『NO』だ。
例えばアルバム『シャンデリア』でいえば「SISTER」、「泡と羊」、「東京の夕焼け」、「Liar」、「手紙」が非恋愛ソングにあたる。
ライブでは欠かせない曲である7thシングル「青い春」も非恋愛ソングだ。
back numberが一体どんなバンドなのかを定義づけた一枚は『ラブストーリー』だと思う。珠玉の12曲を総称してタイトル名に『ラブストーリー』と名付けてるあたりにback numberの覚悟がうかがえる。
「back numberが描くラブストーリーとはなんなのか」を。
そうなると非恋愛ソングである「聖者の行進」、「ネタンデルタール人」、「頬を濡らす雨のように」
この三曲は何を歌っているのか・・・
ラブストーリーとは人の恋模様だけを指しているのではない。
人が営む生活、愛すべき人生のことを指すのではないだろうか。
そこには恋もあれば失恋もある。
社会でもがく姿や成功者への妬みもあるだろう。
愛すべき人への応援歌や讃美歌。また愛はときに妬みに変わる。
つまりはback numberは恋愛を歌っていたわけではない。
彼らはずっと人間の感情を、愛を歌っていたのだ。恋ではなく愛を。
『MAGIC』とは・・・
back numberは昨年ドームツアーを行った。
7月29日 ナゴヤドーム公演を皮切りに、8月11日、12日 に東京ドーム、10月27日、28日 は京セラドーム大阪の3会場、計5公演にわたって開催された。
ドーム会場には何万人もの人がいる。
その一人ひとりには異なった背景があり違った暮らしをしている。
最大公約数で生み出す共感も素晴らしいが個人が大事にするもの、価値観というものは一つとして同じものはない。
そう価値観。
『MAGIC』というアルバムタイトルは当初『価値』だったという。
いやいや堅苦しいなあ・・・(笑)
❝恋も愛も憧れも夢も信念も 呼び方が違うだけ
かかった人にだけ価値が生まれる 魔法の話❞
これは「あかるいよるに」の歌詞の一節だ。
これまで歌ってきた恋も愛も憧れも夢も信念も、すべては人それぞれの価値観だ。
なぜ人によって価値観が違うのか、それは魔法にかかったから。清水依与吏らしく答えを出している。
『MAGIC』はもしかしたら人によってback numkberらしさが足りないと思ってしまうかもしれない。
でもそんなことは一切ない。
一番大事なところ、一番深いところ、最深部はなにも変わってないのだから。
ベストアルバム『アンコール』でこれまでを総括し、『MAGIC』でより深いところもっと広い感情に向き合ったback number。
back number -「大不正解」Music Video (映画『銀魂2 掟は破るためにこそある』主題歌)
最後の曲「大不正解」のあとには何が待っているのか。
『MAGIC』は次が楽しみになる最高にわくわくする一枚だ。
KEYTALK第三形態!
「BUBBLE-GUM MAGIC」でみせる新境地
KEYTALKがユニバーサルミュージックへ移籍後初のシングルを5月15日に発売する。
その名も「BUBBLE-GUM MAGIC」!!
移籍発表後のアー写、初回生産限定版とは異なるKEYTALK盤。
武正盤、義勝盤、巨匠盤、八木盤・・・
いや、アイドルかぁあ!!!
KEYTALKはたまにバンドではなくアイドルだと揶揄される。
でもそれって必ずしも悪い事ではなく、バンドが売れるためには女性客を獲得する必要があるわけでビジュアルを小ぎれいにしてることはいいことだ。
さらにはメンバーのキャラがそれぞれ立っているのもいい。
フロントマンだけでなく4人全員が輝いている。
で、肝心の曲はとてもかっこいい。
義勝は生粋のメロディメーカーだ。そして言葉選びがいい具合にダサい、これがいい。
武正のギターって「俺のギター聴け!」って感じじゃないんだけど、ちゃんと聴くとめちゃくちゃうまい。
4人全員が曲を作れるのもいい。
アルバムを通して聴くといろんなKEYTALKが楽しめる。
「現代版ビートルズ」である。
いや言い過ぎか・・・
前置きが長くなってしまったが、そんなKEYTALKの「BUBBLE-GUM MAGIC」のMVが公開されたので早速視聴した。
KEYTALK - 「BUBBLE-GUM MAGIC」MUSIC VIDEO
こ、これは・・・KEYTALK第三形態だ。
※これはフ〇ーザ第三形態
KEYTALK第三形態!
もしかしたら本当にアイドルになってしまうのでは・・・
移籍後の曲はこれまでとは全く違ったものになってしまうのでは・・・
いやいや、そんなことはなかった。
「BUBBLE-GUM MAGIC」を聴いて、移籍に伴ういろんな不安は風船ガムの様にはじけ飛んだ。まぎれもなくKEYTALKの曲であり、新たなる段階へとステップアップしてる。
曲全体に漂う大人っぽさ。
タイトルを聞いて「またお得意のノリノリ系夏歌かよ」とか思ったけど、大人なKEYTALKが鳴らすおしゃれ夏歌だった。
「MONSTER DANCE」や「MATSURI BAYASHI」のようなお祭り感ではなく、しっかりと音を聴かせる感じがある。曲にのって体を揺らす感じがKEYTALKのライブに新たな風を吹かすと思う。
KEYTALK/「MONSTER DANCE」MUSIC VIDEO
KEYTALK - 「MATSURI BAYASHI」 MUSIC VIDEO
義勝の高音もいいんですよね。つい口ずさみたくなる。
でもそうじゃない、変わってしまったわけではない。
ちゃんと「ダささ」が残ってる。
おしゃれなのかダサいのかよくわからないメロディ、ギターリフが健在。
そして義勝節とでも言おうか、ここぞとばかりに出てくる横文字。
「訪れる夕凪オレンジに染まるENERGY
SAY YEAH ざわつきだす止まらないMAGIC MUSIC
たぶん世界の中心夏の日のNEVER ENDING STORY」
エナジー、マジックミュージック、ネバーエンディングストーリー・・・
いやぁ~これがKEYTALKだよね(笑)
ダサいんだけどなんだか耳に残ってしまう。
曲を聴きながら思ったのは
「あれ?この英単語どっかで・・・」
PASSION・・・FREEDOM・・・あ!!!
いいですよねこういうの。
ファンが聴くとこういった小さなメッセージがすごい嬉しかったりする。
「移籍して変わる部分もあるけど、ずっと変わらない部分もあるぜ」みたいな。
移籍後第1弾のシングルとしてはとてもいいスタートがきれたのではないかと思う。
これからのKEYTALKというか、所信表明みたいなものを感じる。
これからのKEYTALK
肝心なこれからの話。
アルバム『PARADISE』と『Rainbow』ではちょっとした変化があったと思う。
『PARADISE』はフェスバンドというイメージが強く残っている感じ。
「Summer Venus」や「MATSURI BAYASHI」、「HELLO WONDERLAND」や「Love me」といったフェスのセットリストの核になるような曲が多い。
対する『Rainbow』はお祭りバンド、フェス曲が多いというイメージを拭い去るような感じがした。「暁のザナドゥ」「ロトカ・ヴォルテラ」「黄昏シンフォニー」といったしっかり聴ける曲の割合が多く占める。
そして移籍からの「BUBBLE-GUM MAGIC」
やはりいまだに「MONSTER DANCE」「MATSURI BAYASHI」などのイメージが強い。MVの再生回数も他の曲と大きな開きがある。(それだけフェスで多くの人に愛されてる曲であるということは確かなのだが)
フェスでメインステージに立つことが多くなった。フェスに行けば高確率でKEYTALKに出会える。
だからこそ少し飽きが来てる。
「フェスでのKEYTALKってこれだよね」みたいなものが確立されてしまっている。
だから近年のフェスでは最後に来てた「MONSTER DANCE」や「MATSURI BAYASHI」が序盤に来てたりする。
彼らのワンマンライブも横浜アリーナや幕張メッセなどライブの規模感が大きくなってきた。
だからここらで新しい風を吹かす必要がある。
今回の移籍が、「BUBBLE-GUM MAGIC」が、今後のKEYTALKを大きく左右するのではないだろうか。
第三形態に進化したKEYTALKはどんな景色を見せてくれるのだろう。
aikoの『メロンソーダ』
春の新生活を音楽で応援するキャンペーン「FM802×TUTAYA ACCESS!」。
毎年多くのアーティストが参加するオリジナルキャンペーンソングを制作し、ラジオFM802で独占オンエアされる。
昨年はクリープハイプの尾崎世界観がキャンペーンソング『栞』を制作し、多くのロッックリスナーに支持された。歌詞やメロディーも最高なのだが、各アーティストへのフレーズの割り振りが抜群なんですよね。
尾崎世界観(クリープハイプ)、片岡健太(sumika)、GEN(04 Limited Sazabys)、あいみょん、斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN)、スガシカオ・・・
いやぁ、豪華すぎる!
そして12年目を迎える今年のキャンペーンソングはaikoが担当。
同キャンペーンでは初の女性アーティストになる。
FM802 × TSUTAYA ACCESS! 『メロンソーダ』Radio Darlings Music Video
参加アーティストはaiko、谷口鮪(KANA-BOON)、橋本絵莉子(チャットモンチー済)、上白石萌歌、はっとり(マカロニえんぴつ)、藤原聡(Official髭男dism)。
KANと秦基博がコーラスで参加しているあたりが贅沢すぎる。
個性豊かなボーカルたちの歌唱は素晴らしいのだが、何度聞いてもこの曲はaikoのものなのだ。
いや、いい意味で。
だってaikoだもの
そうなのである。
イントロいいですよね。
FM802 DJ'sとしてラジオDJがクラップ参加しているのを見ると、みんなで曲を作ろうとしてるんだなって思う。
一番Aメロ、トップバッターは谷口鮪。
色っぽく甘く歌ってて、普段のKANA-BOONとは違った味が出ててとてもいい。
東京メトロ「Find my Tokyo〜中野編〜」のCMソング『陽』でのクリープハイプ×谷口鮪も「え、鮪ええやん。艶っぽいなぁ。」ってなった。
次いでBメロは藤原聡。
いい声してる、ほんとに。ただただ声がエロい。
髭ダンええぞ!って。
で、ここで初めて「メロンソーダ」というワードが出てくる。
「メロンソーダがビールになって ハンバーガーはハンバーガーのまま」
いいですよね、このフレーズ。
「メロンソーダがビールになって」という大人へと変わってしまった部分
「ハンバーガーはハンバーガーのまま」という子供のまま変わらない部分
どちらも悪い事じゃないんだってそう思える。
そして橋本絵莉子。
Bメロの藤原とサビのaikoを繋ぐ重要なポジションを担っている。
「ああ こういうの何て 言うんだっけ」というフレーズと共に。
そしてついにサビ、aiko!
「あぁ・・・うん・・・aikoの歌だぁ・・・」
いや、ほんとまじで。aikoがすべてかっさらってる。
そのあとも豪華メンバーがどんどん入れ替わって歌っていくのだが、aikoの出番になった瞬間
「ああ・・・aikoだあ・・・やっぱaikoだよ・・・」って。
尾崎世界観の『栞』はボーカルが入れ替わることでそれぞれの味を引き出している感じがする。『栞』がそれぞれの歌になっている。
aikoの『メロンソーダ』はどうしても耳がaikoを待ってしまう。
リレーでいうとアンカーのaikoまでをいろんなボーカルでつないでいく感じ。
でも全然悪くないのよ。
だってaikoだもの。
aikoが持つ魅力
まずは技術面でいえば感情のこもった歌唱と景色を切り取り言葉にするうまさだと思う。
感情のこもった歌唱というのは言ってしまえば演歌のような歌い方だ。
声の裏返し方、伸ばし方が非常に巧みだと思う。
だからこそ歌詞に感情をこめることができる。
aiko-『あたしの向こう』(from Live Blu-ray/DVD『ROCKとALOHA』)
この辺の歌い方はback numberの清水依与吏がうまく表現していると思う。
back numberがただの女々しい歌詞だけでは売れなかったと思う。恋愛の当事者が抱える感情を上手くメロディにのせている。
そして景色の切り取り方。これはもうaikoの専売特許である。
横顔とか髪の毛とか背中が目線がといった具合に、人と人のコミュニケーションにおける直接的な感情表現以外が読み取ることができる。ほんとに細かいところまで。
そして、aikoってほんとうにブレない女性だと思う。
365日、24時間aikoみたいな。
アーティストとしての世界観を作り上げ、aikoというキャラクターを演じている感じが全然しない。
アーティストが長期にわたって活動していると「変わってしまった部分」と「変わらない部分」というものが出てくると思う。それがaikoにはない。
(初期からのファンからしたら「それでも変わった部分はあるよ」と言われてしまうかもしれないが、世間一般的に認知されているaiko像というものは変わらないと思う)
夏フェスにaikoがあまり出ないのは不特定多数の人を相手にするよりも、aikoというアーティスト、一人の女性を愛してくれるファンを大事にしたいところからなのだろう。
楽曲提供もこれまで4曲しかしていない。共作のものもあるのでもっと少ないかも。
それくらいaikoは徹底されている。
こうして徹底されたaikoというアーティストが長く積み上げてきた世界があるからこそ、今回の『メロンソーダ』を聴くと既存のaikoワールドを想起してしまう。aikoの言葉をaikoのメロディでaikoが歌っている姿を。
唯一無二だから誰にもまねできないのである。
aikoという壁はかなり高い。
だからこそ今回『メロンソーダ』を聴いて安心した。aikoというアーティストは替えがきかないのである。
『メロンソーダ』はいい意味でどうしてもaikoの曲であり、それを多くのアーティストが曲に彩を添えてる。
どうしたロッキン!Fischer's?
ロッキンに…!
毎年8月に茨城県ひたちなか市で開催される野外ロックフェス「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」
今年は開催20回目を記念して5日間開催される!(例年は4日間)
そんなアニバーサリーイヤーであるロッキンは5/8(水)19:00に第3弾出演アーティストを発表した。
セカオワ、Perfume、ゴールデンボンバー、モー娘。などなど
やっぱり初日のGRASS STAGE一発目は金爆で始まるのかなぁ
とか
セカオワをフェスに呼べるのはやっぱすげえよなぁって思うわけです。
ステージ演出に凝っているバンドってフェスに呼びにくいですからね・・・
(出てほしくてもフェスでは最大のパフォーマンスを行えないから断られたり)
でもどうなんだろう
各日トリを務めるような大物、20周年だからこそのブッキングがまだ伺えない。
出演アーティストに関わらずチケットを購入するような一定層がいるから本気の発表はまだ後に控えているのかな(今のうちにチケットとっておかないと最後のほうは倍率がえぐそう・・・)
「今年はどの日に行こうかな」とか考えながら改めて日割りを眺めていたら
「8.11 SUN Fischer’s」
え・・・フィッシャーズ・・・?
あのフィッシャーズ・・・?
ロッキンフェスとは何なのか
ROCK IN JAPAN FESTIVALなのだから日本のロックバンドが出演するフェスなのだろう。
ROCK・・・
ロック・・・?
例えば今回発表されたアーティストでいうと
ゆずはロックなのかって言われたこともあったっけ。
ロックを定義付けするのは非常に難しい。
だからこそFischer's、いわゆるYoutuberが出演するとなるとちょっと待てとなる。
でも、ロッキンはいろんな音楽が鳴っているからこそ面白いんだと思う。
ロックバンドとそうではないアーティストが同じ土俵に上がっているからこそ面白い。
日本の音楽が集結している感じが。
アイドル目当てでやってきた人が何気なく見たロックバンドに感動してライブハウスに足を運ぶことがあると思うし、その逆も十分にあり得る。
フェス文化を象徴するフェス飯やフォトスポットなどフェスへの入口が多岐にわたるからこそ多くのロックファン、音楽ファンを形成することができる。
音楽の未来を見据えたロックフェスであることは間違ない。
あるべきフェスの姿
それでも
「ロッキンに出たい熱い思いを持ったロックバンドがほかにいたのでは」と。
毎年フェスに通っているとバンドが上のステージへと駆け上がっていく姿に感動したりする。最初は会場入り口すぐわきにあるWING TENTでライブを行っていたバンドが、何年もかけGRASS STAGEに上り詰めた時なんて涙腺崩壊である。
バンドが大きなステージへ向かって競い合う感じがたまらなく好きだ。
(SiMのMAHが京都大作戦で語ったMCはフェスに出るすべてのバンドの想いを代弁していると思う。)
機材車をメンバーで交代しながら運転し、全国各地のライブハウスを回る。
スカスカだったフロアにだんだんとお客さんが入る。
Zeppクラスのライブハウスでライブできる、そして憧れのフェス。
そんなバンドが鳴らす音は確実にロックだ!
Fischer'sよ、本当にロッキンにでたかったのか?
今回Fischer'sをなぜブッキングしたのかをロッキング・オンが説明するような無粋なことはしなくていい。Fischer'sが考えるロックというものをフェス当日にステージの上で見せてくれればいい。
「お!Youtuberの音楽もいいもんだな!」
となるかもしれないし
「ロッキンには場違いだったな」
となるかもしれない。
音楽は現場で鳴っているわけで、自分の目で耳で確かめるしかないのだ。
だからこそ
出演するからにはステージで見せなければならない。Fischer'sのロックを。
Youtuberである彼らだからこそできるライブを。
そして道を作ってほしい。
バンドがしのぎを削って大きなステージを目指すように、今はまだ認められないYoutube出身のアーティストが昇る階段を提示すべきだ。
ロックフェスという土俵で闘う方法を。
フォーリミがたまアリ?
『YON EXPO』開催決定!
埼玉史上最大のロックフェス「VIVA LA ROCK 2019」が5/3~5/6にさいたまスーパーアリーナで開催された。今年は記念すべき5回目の開催ということもあり、フェスの開催期間は例年より1日多い4日間となった。
フェスの最終日となる5/6は10-FEET、HEY-SMITH、SiMがメインステージでライブを行った。トリは東京スカパラダイスオーケストラ、多くのゲストを招き入れビバラ最終日を盛大に盛り上げ大団円を迎えた。
そんなスカパラの前に登場したのは04 Limited Sazabys。
「YON FES」という日本を代表するフェスの一つを主宰するバンドとして、日本の音楽シーンを担うバンドとしてフェスのメインステージに立つ。
昨年の10周年アニバーサリーアリーナツアーを経て、更なる高みを目標にバンドは新たなフェーズに突入している。がむしゃらに音を鳴らしていた若手時代とは異なり、自分たちでムーブメントを生み出そうとしている。
最後の曲「message」の前にGENはにやり顔でこう言い放った
「今年の9月にここ、さいたまスーパーアリーナでワンマンライブをします!」
【ワンマンライブ】
9/29(日)
『YON EXPO』
04 Limited Sazabys OFFICIAL WEB SITE
え・・・・たまアリ??????
フォーリミがたまアリでライブするの?
『YON EXPO』の開催を知ったとき
「絶対に行きたい!見届けたい!」
と思ったのと同時に
「いや、たまアリのキャパを埋めることができるのか・・・?」
と思ってしまった。
誤解してほしくないのは自分自身フォーリミが大好きであるということ。
だからこそ思ってしまうのだ、たまアリかぁ・・・
この懸念は昨年行われた「04 Limited Sazabys 10th Anniversary Live」からきている。
フォーリミはバンド結成10周年を記念して4月29日に横浜アリーナ、5月5日に日本ガイシホール、5月11日に大阪城ホールでライブを行った。
アニバーサリツアーということもあり各公演にゲストボーカルが招かれ、参加した横アリ公演にはBLUE ENCOUNT・田邊駿一、そしてgo!go!vanillas・牧達弥が招かれ盛大に盛り上がった。
でも、でもなのだ・・・
アリーナ席(横アリでいうセンター席)は多くのファンで埋め尽くされていたが、スタンド席は空席が目立っていた。
フォーリミが主戦場としているのはライブハウスやフェスであるため、指定席を含んでしまうアリーナ公演はどうしてもハードルが高くなってしまう。
さらにアリーナ公演だからと言って特別な演出を行うわけではないので
「アリーナ席はもう売り切れてるけどスタンド席ならあるよ?」
となってもファンとしてはアリーナ席がいいのになあとなってしまう。
(ONAKAMAで比較するならオーラルのライブは完全にアリーナ規模に変貌した。)
これがさいたまスーパーアリーナのキャパともなるとどうなるのだろう・・・
フォーリミがアリーナに立つ意味
とは言えフォーリミのたまアリはめちゃくちゃ楽しみだ。
で、ライブハウスを主戦場にするフォーリミがアリーナ規模でライブする意味を考えてみる。
一つ言えるのはファンの数が増えたり、層が変わったから。
ファンの数が多いからライブハウスでは全員にライブに来てもらうことができない、ファンの層が変わったから座席指定のあるライブをしてみるといった具合に。
もう一つはハイスタの存在が大きいだろう。
「AIR JAM」は彼らにとって憧れの場所だし「YON FES」開催へ影響を与えている。最新アルバム『SOIL』に収録されている「message」は全編英詞、初期のフォーリミを彷彿とさせるとともにハイスタへのリスペクトが感じられる。
「GOOD JOB! RYAN TOUR 2016」新潟LOTSでの対バン以来となるハイスタのツアー出演、そして「THE GIFT TOUR 2017」の2日目となる日本ガイシホール。憧れのハイスタとの対バン、しかも「THE GIFT TOUR 2017」ではアリーナ公演だった。
あのハイスタがアリーナを。
当時はハイスタファンを収容できるようなキャパを持つ会場はなかった。だから「AIR JAM」をやった。
それがいまはアリーナでライブができる。
おそらくフォーミリはハイスタとの対バンで見た景色を自分たちで再現したいんだと思う。
久しぶりのハイスタのライブに肩を回し意気込む大人たち、初めてのハイスタにわくわくする若者たち。
老若男女さまざまなひとが集結していた。これを自分たちで。
目指すべきEXPO(博覧会)
今回の『YON EXPO』は最初の一歩だ。
アリーナでのライブ、ライブハウスでのライブを切り離して考えるのではなく、バンドの一貫した活動と考えてみる。
アリーナもライブハウスも地続きなのである。
ライブハウスでのツアー、そしてアリーナツアー。
時にはライブハウスとアリーナを織り交ぜてツアー日程を組んでみる。
そして毎年開催される『YON FES』。
フォーリミが持つ魅力を様々なステージ規模で発揮できるのである。
そうしたらどうだろう
フォーリミの周りには多種多様のファンが集まっているはずだ。
2019年9月29日(日)に開催されるこのイベントが終焉を迎えたとき、2回目、3回目の開催を待ちわびる自分がいると思う。
今はまだ音楽に限った話であるがGENが理想とするカルチャーとしての音楽、ロックが実現されるとき「フォーリミ」というシーンができあがる。
音楽とファッション、音楽とアート、音楽とスポーツといった具合に文化は互いに影響しながらつながりあっている。
『YON EXPO』は音楽を中心に様々なカルチャーが自由に混ざり合う空間になるのかもしれない。
それこそ博覧会のように。
ONAKAMAの現状~大丈夫か、ブルエン!
「バンドマンみんなお仲間になんなきゃいけない時代」
これは2016年にオーラル・ブルエン・フォーリミの3組が集結して行われた3マンイベント「ONAKAMA 2016」についてのインタビューで、フォーリミのGEN(Vo.Ba)が放った言葉である。
個々に活動していたバンドマンが2011年の東日本大震災以降、自分たちにできることはないかといった具合に互いに手を取り合いイベントを企画するようになった気がする。
東北ライブハウス大作戦、東日本大作戦番外編などの被災地の復興を祈る取り組みや、SiM・coldrain・HEY-SMITHの合同企画「TRIPLE AXE」など様々である。
ファンとしてはステージ上で大好きなバンド同士の共演を観れることはうれしいし、多様化した音楽文化のなかで個を発信していくには適していると思う。(Youtuberがコラボ企画で互いの登録者を行き来させる感じ)
で、改めて「ONAKAMA」
THE ORAL CIGARETTES・04 Limited Sazabys・BLUE ENCOUNTの3組からなるもので、企画の名前がONAKAMAであったが3組の総称もそう呼ばれている。
フェスのタイムテーブルが発表されると「お!2日目はONAKAMAが揃ってるぞ!」といった感じで盛り上がったりもする。(今年のTRIPLE AXEはこれを自発的にやろうとしている)
ブルエン最近どう・・・?
最近の「ONAKAMA」の活躍
2016年の夏に行われた3組による合同企画「ONAKAMA」以降、それぞれ自分たちが目指すべき目標へ向かって邁進してきたように思う。
2016年
- 11月16日、6th Single「5150」をリリース。初めてオリコン週間初登場TOP10入り
2017年
2018年
- 2月15日、大阪城ホールにて初のワンマンライブを敢行。
- 2月16日、「ReI project」始動。「ReI」をリリース。専用サイトにて、無償での提供となる。
- 6月13日、4th Album「Kisses and Kills」をリリース。オリコン週間アルバムチャートで、1位を獲得。
2019年には初の横アリ公演を成功させ、9月には野外ワンマンを控えている。独自の世界観を音楽だけでなくファッションや映像など様々なカルチャーを巻き込んで展開している。
2017年
- 2月11日、初の日本武道館公演となる「04 Limited Sazabys 2017.2.11 LIVE AT NIPPON BUDOKAN」を開催。
- 4月1日~4月2日、第2回目となる「YON FES 2017」を開催。
- 11月16日~2018年1月26日、「Squall tour」を全国各地にて開催。
2018年
- 4月7日~4月8日、第3回目となる「YON FES 2018」を開催。
- 4月29日、5月5日、5月11日、結成10周年記念の初の東名阪アリーナツアー「04 Limited Sazabys 10th Anniversary Live」を、それぞれ横浜アリーナ(神奈川県)、日本ガイシホール(愛知県)、大阪城ホール(大阪府)にて開催。
- 9月9日、AIR JAM 2018に出演。トリ前を務める。
- 10月10日、3rd Album「SOIL」をリリース。週間オリコンチャートで、2位を獲得。
- 10月16日~2019年2月21日、「SOIL tour 2019」を全国36か所にて開催。
ライブハウスを主戦場にしていながらも、野外フェスの主催や武道館ライブ・アリーナツアーなど活躍の幅は広い。憧れのAIR JAMへの出演を果たしメロコア界に新たなムーブメントをつくっている。
2016年にBLUE ENCOUNT LIVE<LIVER'S 武道館>、2017年にはTOUR2017 break"THE END"で幕張メッセ公演を行っており活躍はしているものの、セールス面でいうとシングルは「さよなら」25位、「VS」15位、「FREEDOM」22位であり、アルバムは「THE END」7位、「VECTOR」6位といった感じでいまいち振るわない結果となっている。
熱い男、田邊俊一が織りなすブルエンのライブは好きなのだが
こうして比較してしまうと、ブルエンにもっと光を・・・
名盤の予感『SICK(S)』、ブルエンの逆襲が始まる!
そんなブルエンが6月5日にリリースを控えるミニ・アルバム『SICK(S)』
これがヤバイ予感しかしないのである。
え、めちゃくちゃかっこいいですよね?
曲の雰囲気も「もっと光を」や「DAY×DAY」のころを思い出させますよね!
まだリリースを6月に控えているため全6曲中の1曲「ハウリングダイバー」しか公開されていないのだがすでにこの破壊力である。
逆境からの挑戦など聴く人の背中を思いっきり押してくれるような、そんなブルエンが持っている武器を最大限に生かした曲だと思う。
❝【田邊駿一(Vo・G)コメント】
自信を持って言えます
今までで一番カッコいい
アルバムできました
「カッコいい=SICK」な曲がたくさんできたので
「SICK」に複数形の(S)をつけることで
「SICK(S)」
6曲入りという「SIX」の意味もかかってます
この6曲を作るために、
バンドをやってきたんだと思います
そして、この6曲のような存在を作るために、
これからもバンドをやっていくんだと思います
ライブの現場でも
あなたのイヤホンの中でも
この曲たちはきっと大切な存在になってくれるはず❞(一部抜粋)
このコメントから読み取れるのは「迷いからの脱却と圧倒的な自信」。おそらく田邊は今自分がおかれている状況、BLUE ENCOUNTというバンドの目の前にそびえる壁について悩む時期があったのだろう。ブルエンというバンドが目指すべきものがなんなのかを。
ハウリングダイバー
周囲から言われるいろんな言葉が雑音の様に鳴り響く中、本当の自分とは何なのか自己の深淵へと潜り込み向かい合うのだ。そしてハウるのだ、叫び声をあげろ。
曲の冒頭の歌詞はこうだ
「最大限で吠えろよ さあほら 本当の君が始まる」
ここから本当の君が始まるし、本当のブルエンが始まるのである。
余談ではあるが、back numberの曲に「エキシビジョンデスマッチ」という曲がある。
ボーカルの清水は「悩める後輩へのアンサーソング、応援歌みたいなもの」と語っていて、実はこれブルエン・田邊へ向けた曲なのではないかと勝手に妄想している。
清水依与吏と田邊駿一の関係性や、「ハウリングダイバー」と「エキシビジョンデスマッチ」の歌詞を見比べたりするとにやけてしまう。
セカオワはアベンジャーズになれるのか
4月26日(金)、20時15分からの上映『アベンジャーズ/エンドゲーム』を観て・・・
アベンジャーズ最高!
MARVEL最高!
ってなりましたよ、ええ。
本当に素晴らしい作品でした。
『アイアンマン』から始まったマーベル・シネマティック・ユニバースという作品群で、私たちはたくさんのヒーローが活躍する姿を見届けてきました。これまでの10年間、21作品がこの『エンドゲーム』のためにあったかのような完璧なシナリオでした。
ネタバレはしたくないのであまり細かいことは話せないのですが、アベンジャーズ、MARVELファンであれば誰もが納得のいく結末がそこに待っています!
前作『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』でサノスが全宇宙の生命の半分を消し去ることに成功したあと、残されたヒーローたちはいかに新たな計画へと踏み出していくのか──。
『アベンジャーズ/エンドゲーム』 絶賛公開中!
10年間の集大成をぜひ劇場で!
アベンジャーズ/エンドゲーム|映画|マーベル公式|Marvel
「アベンジャーズ/エンドゲーム」最新予告 - YouTube
という記事が書きたかったのではなく。
SEKAI NO OWARIとマーベル・コミックスのコラボって結局どうなったの?
SEKAI NO OWARIがMARVELの世界に登場!
アイアンマン、キャプテンアメリカ、スパイダーマンなど数々のヒーローを生み出してきたマーベル・コミックとSEKAI NO OWARI がコラボしたのを知っているだろうか。
コミック『End of the World』でセカオワはアイアンマンやハルクらと共演を果たしているのである。バンドカラーに即したコスチュームに身を包んだ4人がマーベルの世界で活躍しているのだ。
Fukase「Lostman」
「俺の名前はLostman。なぜ泣いているのか、それすらわからず、孤独が襲いかかる」
Nakajin「Needleman」
「僕の名はNeedleman。自らを傷つけながら、信念を貫く」
Saori「Dream Weaver」
「私の名はDream Weaver。安らかに眠ることを許されない、いつまでも人の夢を売り続ける」
DJ LOVE「Crack」
「僕の名はCrack。戦えば戦うほど大切なものが砕け散り、虚しさが増え続ける」
DJ LOVE・・・おまえはヴィランだろ・・・笑
これまでコミックの表紙を飾ったことがあるバンドはKISS、THE FLAMING LIPSだけであり、アーティストが特殊能力を持って登場するのは史上初という好待遇。
ヒップホップ界でいうとエミネムがコラボしています。
昨年公開された映画『ヴェノム』の主題歌も手掛けているのでアメコミ好きなのでしょうね。(ちなみに日本公開版の主題歌はUVERworldが担当しました)
なぜMARVELとコラボする必要があったのか
なぜってそりゃもちろん世界的に有名なMARVELとコラボできればバンドの名前を世界へと発信できるわけですから好都合ですよね。
MARVELがヒーローづくりで大事にしている「弱さを強さに変える」にFukaseは共感していますし、マーベルコミックスの編集長C.B.セブルスキーはアジア文化に興味がありコミックの表紙に日本の漫画家を起用した方である。
相思相愛じゃないですかぁ~
セカオワもMARVELもともに独創的な世界観を作り上げているのでその親和性は高かったのでしょう。
SEKAI NO OWARIとMARVELのコラボは2016年ごろから始まっていたらしい。
ん?2016年・・・
『ANTI-HERO』の違和感
メジャー8枚目のシングルとして、2015年7月29日にTOY‘S FACTORYから発売された『ANTI-HERO』は当時かなり異質なものでしたよね。
全編英語歌詞のラップ調で曲は進行し、サビとその前の変化はほとんど感じられない。
うーむ・・・
「ドラゲナイはどこいっちまったんだぁああ!!!」
前作の『Dragon Night』(通称ドラゲナイ)と比べると物足りなさがある。
英語の発音めちゃくちゃいいし、EDM調のフラットな曲はくせになるしこれはこれでいい曲ではあるのだが、どうしてもこれまでの曲と比べてしまう。
しかもこの曲、映画『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』の主題歌に起用されてるんですけど「なんで英語歌詞にしたんだろう・・・?」
といった具合に当時は頭の中にクエスチョンマークが浮かびまくってた。
でもね、この曲のプロデューサーはダン・ジ・オートメイターなんですよ。
アメコミの道へ
ダン・ジ・オートメイターはいったい何者なのか。
彼はゴリラズやカサビアンのサウンドプロデュースを手掛けてきた人です。ここで注目すべきはゴリラズをプロデュースしているという点である。
ゴリラズ(Gorillaz)は、1998年に結成された、ヴィジュアル面をコミック・アーティストが担当するバーチャル覆面音楽プロジェクトである。
つまりは、End of the World名義で世界進出してるセカオワがビジュアル面でMARVELとのコラボを考えた時、サウンド面はどうするか・・・
ゴリラズという既にバンドとアニメーションで成功してる道を辿る必要があったのでは。
コミック『End of the World』の正式発売日はまだアナウンスされてないので今後どういった展開がされるか分からないが、セカオワの世界進出はさらに加速していくだろう。
あ、そういえばセカオワって既に漫画化されてて2014年12月に「SEKAI NO OWARI物語」として週刊少年マガジンに載ってましたよね。
同様にMARVELも「マーベル漫画賞」なるものをマガジンで開催してるんですよね。
はたして、これはただの偶然なのでしょうか。
信じるか信じないかはあなたしだ...